ダッ.

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『終わりよければすべてよし』メモ

彩の国シェイクスピア・シリーズ 第37弾『終わりよければすべてよし』観劇メモ

 

5月13日13:00公演

 

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バートラム:藤原竜也
ヘレン:石原さとみ
デュメイン兄弟:溝端淳平  
ラフュー:正名僕蔵
ダイアナ:山谷花純
デュメイン兄弟:河内大和
ルシヨン伯爵夫人:宮本裕子
パローレス:横田栄司
フランス王:吉田鋼太郎

 

作:W.シェイクスピア 
翻訳:松岡和子
演出:吉田鋼太郎
(彩の国シェイクスピア・シリーズ芸術監督)

美術:秋山光洋
照明:原田保
音響:角張正雄
衣裳:西原梨恵 
ヘアメイク:佐藤裕子
演出助手:井上尊晶、市村直孝
舞台監督:小林清隆

作曲 飯田俊明

 

終演直後メモ

・いやあああ素晴らしい。

 観たものが、空間が素晴らしくてお家までの

 全ての雑音を耳に入れたくないし目にいれたくない。

 

・最後の幕切れの膝をつく藤原竜也石原さとみの尊さ。美しさ。見た通りの見た目が美しいのは分かりきったことだけど、2時間強の物語で辿ったプロセス、時間を感じられる顔つきに心をうたれた。

 

・最後まで音楽がとても素晴らしくてCDにして欲しい。

 

1幕

(幕間中メモ)

 ・ピアノの音楽そのものと、掛かるタイミング、音量、すべて素晴らしい。キャラクターの感情と物語が動くときに情緒を誘う素晴らしさ。

 

・一面真っ赤な彼岸花。傾斜舞台。中央奥に扉。

 

・宮本さん、横田さん、吉田さん、シェイクスピア のことばが身体に染み込んでいるのを感じてとても聞き心地がいい。言葉が全く浮いていなくて心から発せられているみたいに自然。すごい。

 

・舞台中央の奥に扉があり、そこに向かって傾斜になっていてハケの感じが勢いいい。

ヘレンが走ってハケるの赤いステージとの対照でとても綺麗。ふりむいて→走るの構図

物語に疾走感?ついて高まる。

 

(振り返り)

・幕開き真っ赤な彼岸花を染める真っ赤な明かりがとても強烈だった。

 明るいというよりも、そではない複雑なものが始まる雰囲気だった

 

第一幕一場 ルシヨン、伯爵の邸

・幕開き中央奥から入ってきて舞台を焦燥感を持って行ったり来たりするヘレン

 初観劇作品だから今意味が分かった。恋してるバートラムがフランスへ行ってしまう 

 のに何もできない焦燥感。

 

・貧乏で下級だが優秀な医師だったヘレンの父が残した部屋?

 大きい人体模型、骨のと筋肉が付いたもの、不気味だった。

 真っ赤な彼岸花も含めて赤色がこの作品のいろんなテーマに絡んでいて

 状況によって美しく見えたり、不気味に見えたり、見え方がたくさん変化するのが

 面白い。

 

・ヘレン(石原さとみ)の嘆きが常に最大限の声の出し方で、チェーホフ味を感じた。

 聞き心地がよいわけでもないけど、ここで純粋で清らかな女性というイメージに加えて狂気の片鱗を感じた。これが第二幕につながっていてすごいなあと思った。

 

第一幕第二場 パリ、王宮

・病に弱る仏王吉田鋼太郎さん、ベッドに横たわっているのに話す中で、勢い余って

 絶妙に起き上がるみたいな姿勢を繰り返していて腹筋すごい。超絶腹筋のある病人の

 ようですごいと思った。吉田さんの発する台詞の抑揚が素晴らしい。

 

・仏王とヘレンが約束をするシーンで、またしても吉田さんの台詞回しに圧倒される。

 目がすごい。権力ある立場でありながら、お願いするときは自分の信頼をすべて託す    ような姿勢で、目に迫力があった。

 

~第二幕第五場 

・バートラムがなぜそこまでヘレンを毛嫌いするのか拒絶するのかよくわからなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

・青い光で紫ぽい雰囲気になる真っ赤な花

 

・舞台中央の奥に扉があり、そこに向かって傾斜になっていてハケの感じが勢いいい。

ヘレンが走ってハケるの赤いステージとの対照でとても綺麗。ふりむいて→走るの構図がテンポいい

 

一幕ラスト 

石原さとみ独白→剣の打ち合い

 

ヘレンの想いの高ぶりと

バートラム(藤原竜也)の決意がMAXに高まり

気持ちのよい幕切れ

 

 

 

 

 

 

終演直後メモ

・いやあああ素晴らしい。

 観たものが、空間が素晴らしくてお家までの

 全ての雑音を耳に入れたくないし目にいれたくない。

 

・最後の幕切れの膝をつく藤原竜也石原さとみの尊さ。美しさ。見た通りの見た目が美しいのは分かりきったことだけど、2時間強の物語で辿ったプロセス、時間を感じられる顔つきに心をうたれた。

 

・最後まで音楽がとても素晴らしくてCDで欲しい。

 

・ダイアナ:山谷花純

 バートラムが心をヘレンに戻し、みんなが笑顔に包まれると同時に地に落ちたように、力が抜けたように、静かに崩れた時の表情、演技が素晴らしかった。

 

 

2幕  

・幕開けざわざわしたところに、ルシヨン伯爵夫人が話しながら入ってきて、その第一声に合わせて客電消えた。それがとても急に感じて「音楽なしなんだ!そうか!」となった。

 

・パローレス:横田栄司が仲間に騙されて目隠しをされ捕らえられ、敵のふりをして尋問されるシーン。

→劇で1番笑えるシーンかも。横田さんの技量半端ない

 

 

 

 

四月大歌舞伎 第一部『小鍛冶』観劇メモ

四月大歌舞伎 第一部『小鍛冶』観劇メモ

 

第一部『小鍛冶』

   童子/ 稲荷明神 ・・・市川猿之助

   三條小鍛冶宗近・・・市川中車

   巫女・・・中村壱太郎

   弟子・・・市川笑三郎

   弟子・・・市川笑也

   弟子・・・市川猿弥

   勅使橘道成・・・市川左團次

 

てきとーなあらすじ

天皇に刀を打つよう命じられた名工の宗近は、自分の力量が足りていないと悩み、奇特を得ようと稲荷山を訪れる。祈る宗近の前に忽然と童子が現れ、事のすべてを知っているかのように話しかけると、協力を約束し姿を消した。その存在を理解した宗近は鍛冶場へ戻る。巫女や弟子たちが入念な準備を施した神聖な鍛冶場で宗近が祈りをささげていると稲荷明神が現れる。刀鍛冶に取り掛かると、互いに息の合った間で打ち合い見事な刀ができた。宗近がそれを道成に差し出すと、見事な出来をほめたたえた。

 

4月5日(月)3階6列   4月20日(火)3階6列

中車(香川照之)さん登場

姿勢、所作、オーラ、歩き方に目を惹かれる風格がありうっかり「幸四郎さん?」となる。中車さんです。

 

中車さん舞踊

登場から一貫して通常の中車さんよりかなり背が高い錯覚が起こっている中、

しっかりとした体幹によって気高く、かつ美しい見事な動き。

あまりの素晴らしさにうっかり「本当に中車さん?」となる。中車さんです。

 

歌舞伎を観るようになってまだ一年経ってないけど、ここで一旦過去に観た中車さんを振り返ってみる。八月『与話情浮名横櫛』和泉屋多左衛門、十二月『心中月夜星野屋』星野屋照蔵。あれ二つだけか。中車さんについて語る権利なし!

 

でも多左衛門、照蔵のような役回りとTwitterでたまに見かける虫大好きという

イメージを持っていると、今回の宗近はかなりギャップを感じた。

そのギャップを持って登場から威厳を放ってるんだから凄まじい。

もしかして:ギャップ萌え

 

最初宗近は、天皇に見合う技が自分にはないのでは?と悩んでいたから稲荷山に行くわけだけど、それが「不安」という感情ではなかったのが中車さんの素晴らしさだと感じた。その姿勢も含めて名工としの威厳、エゴなプライドではなく純粋な気高さ、が表れていた。

 

童子 猿之助さん

「うわ!なんか出たー!」と言いたくなるご登場。THE童子

照明演出もあり、かなりスピリチュアルに、厳かな雰囲気。

動き出すとやっぱりスピリチュアル。動くスピリチュアル!素晴らしい!

猿之助さんの歩きというか歩み、前後移動動作は、人間感がない。

身長が高くないからこそできる技か、重心が低いだけではない異様なパワーを感じる。

猿之助さんの舞踏はずっと観ていたい。オンリーワンの技。

 

稲荷明神 猿之助さん

花道からの登場!

シルバーに輝く、ほんきで、神様。ほんきで!

いやあ歌舞伎以外でここまで幻想的というか、文字通りに神々しい、瞬間を体験したことがない。ここでしか体験できないんじゃないかと思う。

息を呑む気迫と輝きと踊り、猿之助さんは人間ではない。

 

稲荷明神は神様である。

神様は人間ではない。

猿之助さんは稲荷明神である。

 

ならば猿之助さんは人間ではない。

 

そういうことである。(違う)

刀を打つシーン

音の響きと言い、音楽としての素晴らしさといい、踊りまで

ひたすらに贅沢、贅沢、贅沢なひと時。

この感動をどうしたら言葉で伝えられるだろう。

 

巫女 壱太郎さん

大好きな女形の壱太郎さん。艶やかでひとつひとつの所作が美だと感じる。

時間に奥行きが感じられる、かわいらしさというか、美しさ、佇まいが素晴らしい。

 

弟子 猿弥さん

存在が太陽!!(笑)

おどけたように見えて、恰幅のいいようにみえて、

かなりな体幹マッチョを感じる素晴らしい動き。

もはや重力もコントロールしてそうな軽やかな動きに、4人いるシーンで壱太郎さんと猿弥さんを見るだけでも目が足りない事態。

 

軽やかで、まろやかで、ちゃっかりマッチョ

でもそれさえも感じ取らせないようなおちゃらけた雰囲気。

なんだか恐ろしいすばらしさ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冠徹弥×高橋ちえ ヘヴィメタな忘年会トークイベ

新宿ロフトで「Forever Shinjuku Loft×Player〜music with you! 楽器探検隊」というトークイベントに参加してきた!

MC:高橋ちえ
ゲスト:冠徹弥(THE冠)

 

すっごく楽しかったあああ!!

実はずっと冠さんのライブ行ってみたいと思いながらも、一人で行く怖さに勝てずこれが初参加。まずは、トークイベントから場慣れしようという魂胆。

 

冠さんとの出逢いは2018年の劇団☆新感線『メタルマクベス 』シリーズ。

豊洲の360°回転シアターで新感線がキャストを分けて3シーズン公演を行っていて、冠さんはその1と3に出演されていた。

 

マクベスの核心がしっかりとあるのに

馬鹿みたいに面白い宮藤官九郎さんの脚本と、

いのうえさんの演出に、贅沢なキャスト。

 

作品のクオリティがもうすっごくて怪作なんだけど、そこで鬼美声シャウトを連発していた冠さん。

一声聴いた瞬間に「まじで!?これ誰!!!」と唸った。まぢか。こんな声出せる人いるのか!!と。

 

一幕終了と同時に豪速球でググり倒して「冠徹弥」を知る。そして、season1のチケットをリピ買いした。

 

全席15000円

 

大学1年生の私には鬼高かった。

それぼどに感服していた。

 

最初は橋本さとしさんと濱田めぐみさん目当でチケットも高いから、1を1回だけ観る予定がリピートし3のチケットも購入。

 

ちなみに3は浦井健治/長澤まさみさんペア。しっかしここでも冠徹弥さんのシャウトに魅せられて完全にノックダウン。

 

そこからYouTubeでググって最初に見たのが

The 冠の『傷だらけのベビーメタル』のPV。

 

これがもう爆発的に面白くて永遠に笑った。

 

いやあこんな元気でることある?

すごすぎた。

 

そこからPV見てニタニタして

Amazon Primeで聴き込む日々が続き(CD買え)

気づいたら日常にThe冠が溶け込んでいた。

 

それから約2年。2020年11月20日

やっとクラブとか怖いという呪縛に勝ち、思い切ってトークイベントのチケットをげっと。

 

12月8日。

いつも通りきったねえ新宿をつっぱしって初の

新宿ロフト!!

趣深めな店内の装飾にうお〜となる。

 

素敵な会場に、冠さんのギター!

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で!ついに!20:00!

ドキドキMAX 

 

そこに出てきたのが完全フル装備の冠さん!!!

 

心の中でうおーーーと言ってたら

初っ端からあの、シャウトが!!!

 

トークイベントだから聞けないと思っていた

シャウトが目の前で!!!

うおーーーー!!

えーーー!!まじでーー!!!(語彙力)

 

10歳の時からラブだったGagaちゃんのライブに初めて行った13歳の時のあの興奮と同じ!

 

冠くんだーーー!!!! (語彙力)

 

まじで、語彙力という語彙力が吹き飛び

頭の中をめぐる「やばい」の3文字。

 

まじ、やばい。

 

MCの高橋ちえさんが仰ってたように

超にこっにこっのええ顔でお話されていて

もう本当に幸せだった。

 

時間と空間を共有できる喜び!!

 

生で浴びる冠さんの熱量!

 

冠さんの人生を辿るようなお話やメタルのことなど、楽しい楽しいお話を沢山聞けて

さらに、冠さんのギター生演奏も!

 

死ぬほど笑ってほんとに贅沢で素敵な時間だった。

 

いや全部事細かに書き散らしたいけど、

アーカイブが2週間あるようなので続きは

インターンのESの自由欄に書いときます(殴)

 

これほんと見てほしい!!

新宿ロフト×Player「music with you!〜楽器探検隊」に冠徹弥さん(THE冠)降臨 | Player On-Line

 

最後に物販もあってTシャツを購入

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めっかわ!

 

冠さん自ら対応してくださり

チェキのセルフィーを目の前で撮って

頂いたたりもしちゃった。さちぃ。

 

ああ幸せだあ。

最高に素敵な時間をありがとうございました。

 

 

今日朝起きてるんるんで「日本のヘビーメタルアンコールTOUR2021~東京編~」の先行チケットを購入。

 

2月20日が地獄楽しみ!

 

わーい!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020/12/7 今日知った言葉

今日知った言葉リスト。

 

expire 死ぬ   期限が切れるという意味はしってたけど死も含まれるの面白い。

ineffectual 効果のない、無能な

mercenary 形:お金目当ての 名:傭兵   意味深。

 

低劣:人としての品位が低い

ディレッタンティズム:芸術や学問を趣味として、道楽として楽しむ!

ディレッタント:好事家

好事家:普通の人が興味を持たないようなものに興味を持っちゃう人。

 

 

 

 

Kバレエ『くるみ割り人形』@オーチャードホール 12/3

 

10月の『海賊』ぶりの人生二回目のバレエ。

熊川哲也さんのKバレエ『くるみ割り人形』をU25の3500円で。(大感謝)

www.k-ballet.co.jp

まず、会場入ってパンフレット3000円に目がくらんだ。まじか。

歌舞伎座の歌舞伎一部見れちゃう値段だと貧困思考をフルに働かせた結果、

それでも購入。たぶん10年後の自分が喜ぶ。

なんかクリスマス仕様できらきらしてるし、キーホルダー(使い道のない)もついてて

見ててとても心地よい見た目をしてる。

 

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中身は過去公演の写真をたくさん用いてあらすじ紹介。稽古風景、プロフィール等。

舞台評論家、舞踊評論家、音楽ライターさんの寄稿がとても読みごたえがあって満足。

たまに大型ミュージカルで内容のない写真だけのパンフレットを買ってしまった日には

開演前から盛り下がるから、文章があって嬉しかった。

 

自分の教養のなさに改めて落胆したけど、この作品は誰もが知る名作だという。

調べたら初台の新国立劇場も上演中だった。

渋谷に向かう電車で調べたから、会場間違えたかのと思って焦ったけどそういうことらしい。

 

演出・振付:熊川哲也

原振付:レフ・イワノーノフ

オリジナル台本:マリウス・プティパ

音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー

舞台美術・衣装:ヨランダ・ソナベンド

照明:足立恒

指揮:井田勝大

管弦楽:シアターオーケストラトーキョー

 

今(12/6 20:44)思い返して頭に浮かぶのは、美しい美術。

豪華絢爛なお屋敷のクリスマスパーティーの世界が舞台上に広がっていて、

クリスマスの日独特のあの暖かい空気に満ち溢れていて、それと対照的に

窓から見える暗くて寒そうな外。

 

この窓がなかったらここまで幻想的な雰囲気は出ていなかったと思う。

 

人生で初めてディズニーのエレクトリカルパレードを見たときの胸の高まりそのもの。

実に18年ぶりのきらっきらの胸の高まり。

 

それに、雪が降るシーンもまた美しい!

実生活では全く降らないでほしい雪も舞台上だととっても尊く、美しいものに見えた!

なんだあのセットは!

 

人形の国のシーンはどこも、裕福で数人兄弟のお家のおもちゃ箱を広げたような世界。

おもちゃの兵隊の行進が美しすぎて笑ってしまった。

はるか昔にテレビで見た北の行進よりもぴっちりそろっていた。

 

バレエダンサーすごい。

ほんとにすごいんだけど、人がコロナ禍に慣れてしまように、

どんなに超人技だとしても数回見たら飽きてしまうもの。

 

それでも「うおーー」と

唸る幸せな時間だった。

 

きっと演劇にしたら半分以下の上演時間にできそうだけど、

そこをわざわざ時間を止めて動きをしっかり見せるのがバレエ。

 

バレエのルール知らないから分からないけど

やっぱりストーリーの時間を止めて技を見せるだけの時間はもう少し短くしたほうが

作品として面白いかもと思った。

 

いやバレエ界では当たり前の見せ場かもしれないけど、

ペアが踊るたびにミニカーテンコール見たいのを×6ぐらいやると

ストーリーが大分間延びした印象があった。

 

そんなことも考えつつも本当に素敵な作品でした。

バレエ、また観たい。

 

 

 

 

大森立嗣監督『星の子』

先日読んだ今村夏子さん作『星の子』の映画をテアトル新宿で見てきた!

 

ぐぐり倒した結果ここの劇場は最前列がいい

という誰にも教えたくない情報を得て、その通りにしたら最高だった。

ないすな座席。

 

もちろん原作のカット版だけど

読んでて印象的だった部分は全部拾われてて

「そうするか!」というワクワクに溢れてた。

 

芦田愛菜ちゃんが芦田愛菜さまだったのと、

愛菜ちゃん演じるちひろの幼少期を演じた女の子もナチュラルな演技が素晴らしかった。

 

映画全体を通して、日記帳に文字を書くというシーンがあるんだけどいちいち綺麗な字で感動してた。こうゆう作品で汚い字も見たことないけど、いい字してたな。

映画のスクリーンで見れて嬉しい。(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今村夏子『星の子』

今村夏子さんの『星の子』を読み終えた。

 

電車の待ち時間にふらっと寄った駅中の本屋さんで、表紙の芦田愛菜ちゃんにつられて買ったもの。

愛菜ちゃん主演で映画化されたものの原作らしい。

hoshi-no-ko.jp

裏表紙のあらすじに「あやしい宗教」だとか「家族のかたち」と面白そうな言葉が並んでいた。

 

勢いよくホームで読み始めると、主人公の中学三年生のちひろの言葉で紡がれる彼女の物語に寒さを忘れた。

ちひろ曰く、幼いころ病弱体質であった自分が原因で両親が変な宗教団体にはまってしまい、家族のかたちが変容してしまったという。

 

その宗教と彼女の両親は明らかにヤバイやつ。

ちひろはそれをおかしいと認識しつつも、普通になってしまっている。

 

物語はそのちひろをヤバイ信仰から守ろうとする親戚たち、呆れて出ていった姉、同級生、ちひろが恋した南先生という人たちの関わりの中で変化していくちひろの心を描く。

 

表紙の影響で、すべてのシーンが芦田愛菜ちゃんの顔で情景が浮かんでしまっていて、

ちひろが恋した南先生は誰が演じたんだろうか、とかとにかく映画版のキャストが気になりすぎて確認したい欲に襲われた。

でも見てしまったらつまらないから、必死に我慢して、余計に気になってしまったりなどした。

 

 

この小説を読んで「信じる」という行為について考えさせらてた。

(感想がありきたり・・・。)

英語でも「believe」って割と最初の方に習う基礎単語だけど、めったに使わなくないですか?といういか、使わない。

この物語では「あやしい宗教」が分かりやすく「信じる」の対象だったけど、ちひろがそんな両親を否定しないのも「信じる」であったり、友達に打ち明けるのも「信じる」っていうことであったり、なんかとても身近なものに感じた。

 

文字で書くと重いけど、自然と行っていることなのだろうか。

 

家庭環境がミュージカル『マンマ・ミーア』さながら、いやそれよりかなり酷い私は他人を「信じる」ことと「期待」することを中二くらいでやめてしまった。

だから純粋に「家族」と「信じる」というテーマがとても新鮮に感じられた。(爆風)

 

でもどちらの行為も自分本位なんだよね。

他人を信じるとか、期待するとか。

相手が実際どう思っているかなんて関係なくて、「私はこう思う」だから「してあげる」という風に変形していき「裏切られた」となる。

 

だから、信じないほうが楽だし傷つかない。

 

これは本当にそうなんだけど、でもこれじゃダメなんだよなあ。(涙)

人間関係維持の努力を放置して逃げてるだけなんだよなああ。つらみ。

分かってはいるんだけどねえ。

 

もっと純粋に何かを信じたりできる人間になりたいなと思った。

もうその体力が残ってる気もしないんだけど、私の頭の中で「信じる」ということとまっすぐ向き合う芦田愛菜ちゃん(幻想)を見てとても刺激を受けた。

 

手間と時間を掛けてしっかりと向き合う姿勢。

 

ちひろの一人称語りで、この物語に描かれているのは過去で、客観的に自分の過去を見つめる語り口調がかなりの時間の経過を感じさせるから余計にその後どうなったのか気になる。

 

ちひろにはどんな未来が待っていたんだろうか。

 

 

 

なんかすっかり映画を観た気でいるけど、全然観てないから

はやく映画館に行きたい。

 

なんかもう東京はテアトル新宿でしか上映していないんだって。

急がないと、余計に観た気になっちゃう。

ttcg.jp

 

あ、このブログ書いてる間に我慢できなくてキャスト確認したら

イケメン南先生は岡田将生だった!納得!

怪しい宗教を広めてる女性が黒木華さん(笑)

 

素晴らしい。いや絶対面白い。

 

というか昨年シアターコクーン岡田将生ハムレット×黒木華オフィーリアを観たからなんか嬉しい。

 

楽しみだなあ。