ダッ.

Twitter : @_m_rouge 独り言が大きい。

スーパーBGM

 

この間家の近くのスーパーで買い物をしていたら、

ジャスティン・ビーバーの"Baby"が流れ始めた。

 

え、そんな。

 

心の中の自分が膝から崩れ落ちた。

 

まだ大丈夫だろと呑気に思っていた。

もはや真正面からバットで殴られたかのような衝撃。

 

ついにジャスティン・ビーバーの”Baby”がスーパーのBGMになったんだ。

そんな時代になってしまったんだ。

 

いや、分かってる。

Babyがリリースされたのは2010年であり、自分は小学5年生だった。

14年も経っている。

 

それでもスーパーのBGMだけは、もう少し待ってくれないだろうか。

 

ビートルズとかシンディー・ローパーとか、スパイスガールズとか、カイリーミノーグとかでまだ留めておいてほしい。

 

そんなことを納豆売り場の前で棒立ちになって考えていたら

いつのまにかJourneyのDon't stop believingが流れていた。

 

 

2024年あけました。おめでとう!

 

 

 

 

 

 

 

 

『アンチポデス』感想メモ

『アンチポデス』適当感想メモ/たぶんネタバレ

f:id:Duh:20220418164456j:image

アンチポデス

 


よく分からなかった(笑)

 


よく分からなくて、面白い!

演劇面白い!っていう感じかな〜

 


分からない=つまらない

 


では決してなくて、疑問が大量にでて面白い

 


なんというかこの作品に関しては

「分からない」が妥当な気がする。

 


「分かる」ものじゃつまらなかったと思う。

 


分かり合えない他者と共存する上で、

分かろうとしてしまうけど、

それは自分の価値観のなかに収めようとする

傲慢な態度な気もする。

 


ポジティブな意味で分からなくていい。

 


むしろ他人のことを分かったつもりになってる方が恐ろしいかもな〜。

 


だからこの作品をで感じる「分からなさ」は、まさに他者と共存していかないといけない人間同士の関係みたい〜

 


「分からなさ」を大切に育んでいく感じかな 笑

 


もちろん快適ではないけど、だからこそ進行形でずっと考える

 


パワーバランスとか、性差とか、

現実のうんざりする問題も詰め込まれてるけどそれはサブ的な要素に感じた。

 


この作品はそんなことも含めて、この現実世界を俯瞰的に遊んでるようにもみえた。

 

 

不快、面白いだけじゃなくて

おもしろみがあって

全体としては「あ、なんだ」という

コメディにも感じる。

 

 

 

エレノアが最後に4歳の頃に書いた

物語を読み始めた時、

アダムが反応したように

なんだかとても懐かしい気がした。

 


ひとつひとつは子どもらしく

起承転結もない物語だけど微笑ましいものだった。

 


これでいいんだよなと思った。

創作に限らず、年齢とともに色んな知識を

得るほどに逆説的に考えの幅が狭まっていく。

 

 

 

 


最後のエレノアの話だけみんなちゃんと聴いていた。その時初めて朝っぽい晴れた明かりが部屋を包んでいて肯定的な気分になった。

 

 

 


話の内容より、話している人より

聴いているひとたちの反応、表情がとても面白かった。

 


演劇は戯曲が8割とも言われるし

確かに観劇するときは言葉に集中するけど

言語外の視覚情報のほうが、現実世界も重要だったりするようなと思った。

 


そうなるとこの戯曲は言語外の情報を発するための言葉の羅列のようなのかもしれない。

 


この物語がどこに向かっているのかも、

目的もよく分かんないのに結構笑えないる部分が多いのは、それぐらい適当でも人間は楽しめるのかもしれない。

 

『命、ギガ長ス』3/29 ギガ組メモ

 

f:id:Duh:20220329201056j:image

 

f:id:Duh:20220329201059j:image

命ギガ長スW

 

日々秒速で記憶喪失していく自分のためのメモ。ネタバレ超あり。

 

時系列ごちゃまぜに、都度思い出したら、いきなり書くスタイルでカオス。

 

 

 

初演はチケット取れずwowowで視聴。

今回はチケ戦参加しそびれ嘆くも

毎日リセールを観察した結果4日前くらいに

ついにギガ組ゲット!!

 

しかも3列目中央より!!

大学生最後の春休みにこんな素敵なことが!!

 


終わり方も最高だと感じた

これは感動というか美化されるのか?!

というエンヤのくだりがあったものの

お墓が本気の炊飯器で

笑ったのとくだらないので

そうだよな、そうじゃないと!と思った。

 


何か劇的なことが起こったようで、

何も変わらずただ時間が過ぎていく

それが現実だよね、というなんとも間の抜けたような最後。哀愁でもない、ただこの先も

この時間が続いていくんだろうなと感じられたのが良かった。

 


2人前を向いてただ白米を食べる最後。

漬物もないけど、シャンパーン!

 

束の間の、雄大に感じられる時間の流れが、

永遠に続きそうな時間が落語的だった。

 

またこの永遠に続きそうな時を、ずっと眺めていたいと感じるのも落語を観てる時と同じ感覚だった。

 

実際、落語的というより

クドカン落語がはじまったとき入りが綺麗過ぎて死ぬほど笑った。

 

と同時に、アサダがその前から膝をパンパンしてたのが気になってたんだけど、

講談してたのねwwwwww

 


現実と空想に境はあるか?

いろんな境があやふな感じが面白かった。

 

一体化というよりは、

全部地続きな気がした。

 

空想の延長線上に現実があり、

現実もまた空想のよう。

 

そもそも舞台なんてどれが現実なのか分からない。客観的に正しいを求めるのも馬鹿馬鹿しい気さえしてくる。演劇だし、フィクションだもん!!キャッカンテキーなんてうわっつら

 

エンヤのonly timeかかった瞬間に腹筋割れるほど笑った(割れてない)

 

 

 

・求められる役割を果たすよう迎合していく被写体

・ピュアな貧困、ドラマのない貧困は存在ごと消されるのか。

・エイコ、オサム家族がプロドキュメンタリストとして消費者が望む姿に自らなっていったことは嘘なのか。

それも含めてありのままの現実ではないのか。

 


見方を変えれば、

最後までぜんぶアサダの空想。

 


自分勝手に期待して、自爆したのに

エイコ、オサム家族が騙したとして

尋問を始めて「真実」の姿をカメラに収め用とする。

結局進展したようで振り出しに戻っただけ。

その「真実」の姿も、エイコが望む真実でしかない。綺麗な堂々巡り。

 


尋問されてエイコが望む真実の姿になっていく2人は、化の皮が剥がれるような面白さもあったが、漫才のスタイルをとることで

この状況さえも弄んでいるような感じだった。

 

アサダは教授に言われてやっと自分が安全な地帯から、見下ろしていることを再認識して

心機一転するわけだけど、

根本的なところが変わっていない。

 

 


・退屈すぎると〜

中村芝翫は歌舞伎が退屈だから〜

 


オサムの落書き好きの長年の友達

串ばん、今はバンクシーという名前で落書きをつづけてるという。

 


オサムはそのばんちゃんの落書きを一枚持ってる、と言うとアサダがもしこれがホンモノなら一生遊んで暮らせると。

 


オサムは「すでに遊びまくってる」と。

 


これだ。

 

オサムとエイコは最初からずっと遊んでるんだ。ギガ長い人生を、退屈なときを、エンジョいしてる側の人間なんだ。

 

その暇つぶしに、演劇してるんだ。

ロールプレイ。

 

常識を纏ってた一般ピーポーには理解できないけど、人生エンジョイピーポーの2人に8050問題なんて大したことじゃないのかもしれない。

 

命、ギガ長いんだもん。

 

暇をつぶしても、暇が湧いてきてる。

2人は年金で暮らせている。

キャッカンテキな物差しはどうでもよく

2人は充実している。あるもので人生を楽しむ能力を持っている。

 

そこにちょうどよく8050問題を提げてきた

アサダやテレビ局に構ってあげてるんだろう、

 

退屈しのぎの暇潰しに、

一般が考える「貧困」「認知症」という

肩書きを背負って全力で遊んでる。演劇してる。

 

だから、最高にくだらない!!

世界最高峰級に。

 

こんな贅沢なくだらない時間を過ごせるのが

ギガ長い人生の楽しみだし、

有意義や役立つことよりも最強に好きだ〜

 


冒頭

吹越さんによる風SEの中明転

エイコが中央のsfで白っぽく、小さく四角に

形取られた床を観て何かを回想しながら柄杓で水をかけている。

旦那さんと息子のオサムが亡くなったようで、小さな四角がお墓だとわかる。

厳か雰囲気になる余白もなく、

吹越さんのSEが鳴り響く。じわっ。

 


すると舞台下手にえげつないビジュアルの

クドカンことオサム登場

これは本当に死んでるパターンかと思いきや

やっぱりちゃんと生きてた。

 


にしてもなんてビジュアルしてんだ。

というかクドカン足細長!こんな細かったか

 


エイコは認知症でお風呂出なくなった旦那と息子を混同して何度もオサムを殺してる

 


オサムがハケて、エイコだけになると

いやオサムが生きてるのも幻想か?と

現実の確かさを失うプチ、ゼレール現象。

 

 

他にも色々思ったから気が向いたら足す〜

 

・プロのドキュメンタリスト

 

 


SE

L字のソファ

シャンパーン!

バンクシー

 

#大人計画 #命ギガ長スW #松尾スズキ

#宮藤官九郎 #安藤玉恵

 

2021観劇作品(一部記憶喪失)

2021年観劇作品&イベントその他 (一部記憶喪失)

 

2月20日 The 冠 @渋谷O-west

3月19日 『アリージャンス』

3月31日 劇団☆新感線月影花之丞大逆転』

4月5日  四月大歌舞伎 一部『小鍛冶』『勧進帳』 

             三部『桜姫東文章

4月8日    新国オペラ『夜鳴きうぐいす/イオランタ』

4月21日  新国オペラ『ルチア』

5月13日  『終わりよければすべてよし』

5月20日  『ピサロ

5月23日 二期会オペラ『セルセ』

5月25日  『東京ゴッドファーザーズ

5月26日    新国オペラ『ドン・カルロ

6月1日 NodaMap『フェイクスピア』

6月3日     六月大歌舞伎  一部『御摂勧進帳』『夕顔棚』

             二部『桜姫東文章

6月6日 東京文化会館『余韻』

6月9日 劇団四季オペラ座の怪人

6月10日 六月大歌舞伎 二部『桜姫東文章』 三部『京人形』『日蓮

6月17日 劇団四季『アラジン』

6月20日 六月大歌舞伎 二部『桜姫東文章

6月23日 劇団四季オペラ座の怪人

6月30日 劇団四季アナと雪の女王

7月6日     NodaMap『フェイクスピア』

7月8日 新国オペラ『カルメン

7月18日 二期会ファルスタッフ

7月19日 Team申『君子無朋』

7月20日 『森フォレ』

7月26日 ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート

9月2日      『Le Fils』

9月6日  九月大歌舞伎 三部『東海道四谷怪談

9月9日  『Le Fils』

9月16日 劇団四季『はじまりの樹の神話』

9月18日     立川談吉&インコさん Talking Alone. vol.2

9月23日 映像の世紀コンサート

10月6日 劇団四季『アラジン』

10月11日 新国オペラ『チェネレントラ

10月14日 劇団四季アナと雪の女王

10月20日 劇団四季『ライオンキング』

10月26日 『オリバー』

11月16日 『ザ・ドクター』

11月18日 新国オペラ『マイスタージンガー

11月24日 劇団四季オペラ座の怪人

12月21日 十二月大歌舞伎 三部『吉野山』『信濃路紅葉鬼揃』

12月22日 劇団四季『ライオンキング』

12月24日 劇団四季『アンマスクド』

12月25日 『北斗の拳

12月27日 『北斗の拳

12月29日 『ガラスの動物園

 

ストレートプレイ 9作品 11回

ミュージカル 11作品  17回

オペラ 9作品   9回

歌舞伎 11作品 13回

 

計 40作品 50回

 

 

2021年8月のプレイリスト

 

2021年8月のプレイリスト記録

今月特にリピートしたもの。

 

Billie Eilish - Getting Older

youtu.be

歌詞もメロディーも歌声も儚く、美しく毎日5回は聴いている。

猛烈に大好きなものにいつかうんざりする日がくるのかな。

悲しいな。

 

Billie Eilish - Happy Than Ever 

youtu.be

2:20からの展開が圧巻、才能。

 

 

Miley Cyrus - Believe

youtu.be

Mileyによるシェールのカバー!!

もはや6月からずっと聞いてる!最高!!

 

Blondie - Heart of Glass

youtu.be

Mileyがカバーしたのをきっかけに知った曲。中毒性がある。

 

 

Froazen (Broadway) - Let it go / Love is an open door 

youtu.be

 

youtu.be

 

アナ雪観劇後、歌は楽しくて聞いてる。

新国『東京ゴッドファーザーズ』観劇メモ

(ネタばれも含むメモ)

 

新国小劇場『東京ゴッドファーザーズ

 

f:id:Duh:20210604231922j:image

 

キャスト

  • 杉村誠子
  • 周本絵梨香
  • 阿岐之将一
  • 玲央バルトナー

 

<原作>

観劇前日の夜、寝る前にアマプラでレンタルし原作を視聴。

現22歳だからか常識が無いからか今監督も作品も存じ上げていなかったが、

あまりの面白さに脳覚醒。

ストーリーやテーマも面白いが特に細かい描写がとてもユーモアに富んでいて

ここで笑いを入れてくるかというところで沢山爆笑させられた。

間とテンポが物凄い。

少しシリアスなシーンでここぞというタイミングで笑かせてくるので、

不謹慎な気持ちになりながらも爆笑することも。

救急車突っ込んでくるシーン、おばちゃんたちの井戸端会議、諭吉の表情を変える描写等々素晴らしい!

本編中の音楽も素晴しいのに、エンディングでもう一仕掛けあって、天才。

 

<舞台>

観ながら感じてたこと(概ね時系列)

・牧師の説教中に、牧師がいる舞台中央がせりあがってその下にホームレス&ゴミたちが出てきたときに「うお~」と思った。シンプルに身分がそのままポジションの上下で可視化されてるのと、単純になんかでてきたーという面白さ。

 

・赤ちゃん登場の泣き声サウンドが盛大に神がっかてた。

・赤ちゃん発見からのミユキの反応のテンポがかなりはやく、捨て子に遭遇した

 衝撃とか色んな起こるであろう感情が少し感じられにくかった。

 

・ミユキが「水」を買いだしに行くシーンは、溜り場というか家で待つギンの身の上話と同時進行のため、目が足らず、どっちもあまりよく見るということができなかった。

 

・駅ロッカーシーンでは裏面になるブロックの座席だったため小道具やロッカー(キャスターで転がす)の音やそれを出し入れするキャストさん、

+駅構内の混沌とした雰囲気を演出するために行きかう人たちの演技で肝心の主要3キャラの声が聞こえづらく、何が行われているか分かりにくいと感じた。

 

基本的に原作で同時間に進行しているものを、

ステージ上で上手く場所を別けて同時進行しているためかなり視覚の情報量が多い。

これが上手く機能して演劇だから出来た深みのある表現になったシーンと、

もう少し丁寧に観たかったと思うシーンが出てきた。

 

主要3キャスト以外の8人でその他大勢のキャラクターを賄っていることもあり、

その変化の面白さとか、組み合わせがかなり面白かった。

 

・結婚パーティーの銃殺害のシーン、みなさんストップモーション物凄く上手で面白かった!!!

 

・その後の「大掃除」シーンで殺された新郎を演じた阿岐之さんが若い暴力集団としてでてその最中に照明で区切られた場所で、アナウンサー役になり新郎殺害ニュースを読み上げ、終了と同時にまた暴力集団に戻る演出が面白かった。

 

・ハナが昔お世話になってたゲイバーでマスターとの会話。

 「あの頃は本当に楽しかった」からの回顧シーンが最高だった。

 全盛期を思わせる華やかな衣装に身を包んだハナが歌う「ろくでなし」

最高に明るい場面で、本気のショーを見に来たかのような面白さ。

なまめかしい感じと思いきや大きすぎる声量が超おもしろかった。

あとシンプルに透け素材の赤いドレスから見える筋肉がすごかった。(笑)

 

ある客に「このくそじじい」と罵られて八倒しに行くハナ(松岡昌宏)さんの後ろ姿が

勇ましく頼もしくもう完璧な!!面白いシーンだった。

そこからの袖で早着替え→マスターとの会話の切り替えの早さが素晴らしかった。

しかも早着替えでぎりぎり間に合った!みたいなわざと笑いを取りに行くでもなく

しっかり心もあったのですごーい!てなった。

あれだけ動いたら息切れててもおかしくないのにすごい。

 

 

 

 

以下 時間がある時に随時加筆🤝

 

六月大歌舞伎初日 第一部『御摂勧進帳』『夕顔棚』第二部『桜姫東文章 下の巻』 観劇メモ

2021年6月3日(木)

歌舞伎座の六月大歌舞伎初日の

第一部『御摂勧進帳』『夕顔棚』

第二部『桜姫東文章 下の巻』を観劇。

 

f:id:Duh:20210604225915j:image

 

www.kabuki-bito.jp

第一部は実質2列目の中央のお席。

こんないい席久しぶり。長らく三千円と五千円の席で楽しんでたけど

予約ががら空きだったので久しぶりに前にしてみた。

 

f:id:Duh:20210604225932j:image

 

劇場ついてまさかとは思ったけどチケット予約したときと変わらないぐらい

人がいない!!こんなに人がいない劇場はじめてみた。(笑)
まあ普通に考えて平日の11時から観劇なんてどこのニートだよってという

時間帯ではあるが、かなりの衝撃。

 

『御摂勧進帳加賀国安宅の関の場)

4月に白鷗&幸四郎さんの両バージョン見た『勧進帳』よりも早くに成立された

作品のようで、ストーリーも各キャラクターの見た目・中身ともにかなり違いがある。

豪快で古風な江戸荒事といわれるものらしい。


<キャスト>

武蔵坊弁慶  芝翫

富樫左衛門  鴈次郎

源義経    雀右衛門

斎藤次祐家  亀鶴

新圧鈍藤太  松江

出羽運藤太  吉之丞 など

 

<感想>
斎藤次祐家(亀鶴さん)の台詞大忘れが大打撃だったけど、江戸荒事な豪快な弁慶を演じる芝翫さんが素晴らしく楽しかった。『勧進帳』との比較で各キャラの違いも面白かったけど、番卒たちの首がたくさん入った大きな桶に仁王立ちしてかき混ぜるラストは迫力もあり「来てよかった!」となる。

 

<斎藤次祐家(亀鶴さん)>

今回盛大にやらかした亀鶴さんについては、しっかり記録しておこうと思う。

こうゆうことは書かないほうがいいと思う気持ちもあるけど、1万5000円のチケットを払ったからには書いておきたい!

 

中村亀鶴さんが演じられたのは、関守の斎藤次祐家。

情け深く義経一行と察しながら、弁慶らの通過を許可する富樫とは正反対に

弁慶らを頑なに捕まえようとする役。(全く端役ではない。)

 

まず異変第一が、花道登場からの開口。

舞台中央の関守の松江さんか吉之丞さんどちらかと、思いっきり声がぶつかって

「あ、やべえ」という表情で黙る。一瞬「?」な空気が流れるも、まあこうゆうことも起こりうるよねという許容範囲のレベル。

その後もなんか怪しい雰囲気が出てたけど、まあ置いておいて、、。

 

大事件は割と重要なシーンかつ、弁慶よりも目立つステージ中央で勃発。

富樫と並んだ位置で、弁慶らは絶対義経一行だから捕まえなければならん!という

やり取りが行われるシーン。

亀鶴さんはなんと退場までのほとんど全ての台詞を忘れてしまっていた。

 

地に足がついてなくて浮遊している雰囲気が出ていてたが、そういうことだった。

 

そんな台詞忘れ亀鶴さんを救済すべく上下の袖から台詞を教える声が飛んできていた。

亀鶴さんは平均的にそれを復唱するか、0.5~1秒遅れで被せて台詞を発していた。

再現するとこんな感じ。

 

他の役→謎の沈黙→袖から台詞の声→亀鶴さん発声→他の役→謎の沈黙→袖から台詞の声→亀鶴さん発声の繰り返し。

 

一文忘れとかではなくてすべてのなので、会話というか、劇というか、全ての流れが

いちいち停止する状態。

 

袖から台詞が投げ込まれる時点で気になってしまうのに、ミスの訂正も豪快に下手で

目も当てられない。いや実質2列目で、目の当てどころがなく、目の前で停止する芝翫弁慶を見るのも気が引けるので私は亀鶴ウオッチングをするほかなかった。

 

せめてうまいことカバーできないだろうかと見守るも

毎回「やばい」というのが表情に出ていて、動きともかみ合っていない。

この時間いつまで続くんだろうと思っていたら、最後まで台詞補助を受けた後

盛大にハケて行った。

 

なんだろう。

大事なストーリーが全く持って入ってこなかった。罪深いぞ!

 

原因が気になりますね!もしかしたら、亀鶴さんが重大な病気だったり、体調や脳に関する不調があるのかもしれない。または、十分な稽古時間がなかった。など

台詞補助隊がいたということは、ゲネプロの時点でもう覚えられておらず厳しそうだからこうゆうシステムにしたのか、、。

 

仮に稽古でできていて今日限定の話だったらしょうがないけど、

今日の時点で覚えていないのなら、台本を持つまたは、口パクで袖の人に読んでもらうの方が作品全体を破壊せずに済むと思う。

 

歌舞伎見始めて一年なんだけど、こうゆう台詞援助はよくあるものなのだろうか。

でも、なんの事情も知らない人は「台詞を覚えていない演技が出来な人」としか受け取れないし、お金をもらって見せるレベルのものではないと感じた。

 

<その他メモ>

義経雀右衛門さん4月に引き続き美しい。

 衣装がとってもかわいい。紫と白と金。

・弁慶にやられる番卒の人たちにアクロバティックな動きがすごい!

・江戸荒事な芝翫弁慶の豪快さは見もの

・亀鶴さんハケ後は芝翫さんのお陰で「うお~!!」という圧巻のもと心から拍手できた。

・首で玉入れ、すごく面白い。(笑)

・昨年より取り入れられているコロナネタ、どの作品でも割と芸がなく飽きてきた感じがある。

 

 

 

『夕顔棚』

旧盆の暮れに老夫婦が夕涼みを楽しむお話。

 

<キャスト>
婆  菊五郎

爺  左團次

里の男  巳之助

里の女  米吉   など

 

<感想>

さいこう!さいこう!この作品が最高だったから、一部観に来た甲斐があった。

救われた~!!

左團次さん登場から完璧だし、お風呂上がりの登場をキメた菊五郎さんのお婆さんが破壊的に素晴らしかったwwwwwww

 

なんだろ色々完璧で、もはやユートピアだった。

夫婦の距離感とか、お互いを大切に思っているというのが根幹にあったうえでの

罵倒とか、理想の夫婦像!!とてもゆったりとした心地の良い時間の流が最高でした。

 

盆踊りの音で若いころを思い出して踊りだす二人。

菊五郎さんの婆さんが格別だった。

確かに体は若いころを思い出しているのに、顔は割と死にそうな表情していて

何とも言えない面白さ。「さいこう!!」が私の胸に溢れた。

 

里の男 巳之助さん、里の女 米吉さんのお二人も素敵だった。

米吉さんは可愛らしい女の子といった感じでずっと見ていられる。

 

目の前で遮るものなくこの愛らしい夫婦を観れたことは一生の思い出になるなあ。

幕切れまで表情をしっかり味わえたのは、この席にして正解だった。

 

 

第一部迷っている方いたら、チケットあまりまくっているので是非素敵な老夫婦を

見届けに行ってみてください。

 

 

第二部『桜姫東文章 下の巻』

 

f:id:Duh:20210604230004j:image

 

<キャスト>

桜姫  玉三郎

清玄  仁左衛門

長浦  吉弥

残月  歌六

お十  孝太郎

奴軍助 福之助

吉田松若 千之助

判人勘六 橘三郎 など

 

<感想>

ぎゃ~!ついに来たこの日!!

4月に上の巻を観てから強烈に楽しみにしていた。

ぎりぎり取れたお席は2階の端。オペラグラスで表情確認!!

 

玉三郎さん美しすぎるううう。

 

今回は上の巻のストーリの振り返りからスタート。

ステージ中央に出される4月公演の写真?に再びうっとり。

この説明を担当した役者さんの名前を存じ上げないけど、

作品の世界への導入となる続く素敵な語りでした。

 

感想

 

大まかなあらすじを見るとてっきり悲しい物語や、悲壮的で、運命の気まぐれさみたいなことを描いていそうなのに、ぶっちぎりで面白い!

 

え?そんな物事の通し方ある?とびっくりするような奇抜な展開・設定がちらほら。

しかもそんな大ボケに対してツッコミもなく進んでいくので、かなりの爆笑もの。

鶴屋南北すさまじい!!

 

歌舞伎のことまだまだ知らないけど、こんな面白い話を書く人が200年くらい前の日本にいたなんて。

 

細かい物語の色々は置いておいて、

今回も玉三郎さんの美しさに見惚れて物理的にも視野がかなり狭くなってしまった。

 

上の巻での玉三郎さんは、まだ右も左も分からないといった少女で

そのあどけなさがもうもう可愛くて、可愛くて。

思わずたくさんプロマイド購入したけど、清玄に連れられて手を預けてるときの

白菊丸の表情、そしてポスターにもなっているあのシーン!!

表情もしぐさも目つきもすべてが完璧だった4月。

 

そんな桜姫とは打って変わて下の巻では、姫らしさも残しつつ大人になった桜姫。

少しツンとしたところが最高に可愛い!!ツン、ツン!(語彙力)

観賞中の私の脳内「可愛い!美しい!!可愛い!美!圧倒的美!!大!優!勝!!」

 

・・・。

 

冷静に私は71歳の方になんて言葉を投げかけているのだろうか。

ちなみに私の祖母が73歳。

玉三郎さんは実質おじいちゃん。数字だけ見たらリアルおじいちゃん。

 

で!何あの美しさ!あどけなさ!え?え?

どうゆうこと!??

 

あまりの美しさ、すばらしさにコンタクトが盛大に乾燥。

 

ツンと強い女性な一面も見せる玉三郎さんに、うっとりしつつ

4月のあどけない!!のももう一回、いやせめてあと150回だけでいいから

見たいという熱い気持ちが大洪水。

 

もうね、視線の動き。

目が流れる、あの動き!!ぎゃーーーー!!(うるさい)

 

再び口説きにかかる仁左衛門権助の男気溢れる色気もすさまじいですね

77歳って年齢詐称ですか?

 

桜姫を狙う残月にうちら夫婦だからと

おそろいの入れ墨を見せる時の仁左衛門さんのかっこよさといったらもう、、、

玉三郎さんの白い腕をひっぱて見せる時の、

仁左衛門さんと玉三郎さんの構図の美しさも凄まじい。

どこの絵画ですか?と「?」がいっぱいになる完璧な美しい構図に目が釘付け。

それとは反対側に目を流す玉三郎さん!美!美!美!

 

泣いて寝付かない赤ちゃんを刀であやそうとする玉三郎桜姫の破壊力(笑)

本当に自由自在にそしてどんな動きにも演技としての説得力があって素晴らしい。

 

 

仁左衛門さんの早着替えも含めて見どころ尽くしの贅沢な作品。

ユーモアとおかしみに富んでいて、もうこの上ない極上の幸せ・・・。

 

4月に一枚しかとらなかった反省で今回はチケ戦争頑張って1等席を2枚確保。

次回は来週。次はもっと全体もみてこようと思う。そして、玉三郎さんと仁左衛門さんのすべてを目に焼き付けるううう。

 

あとここだけの話、今回なんと発売直後に売り切れたはずの第二部桜姫。

松竹のオンラインを監視していると昨日今日で6回ぐらいチケットが出戻っているを

発見した(爆風)

 

基本なぜか「〇」になってて、座席選択をおすと実際開いている席はなく、また「×」になるという超常現象だったのがついさっき、6月4日22:30 三等席に一席空きができ

三枚目のチケットゲット!!

なんだこの現象は!?

 

キャンセルなのか?

松竹はチケトレという公式リセールシステムを導入しているけど、そのサイトは

出品者との売買だから、公式の方に席が戻ることは無いと思うのだけど・・。

 

理由は分からないけど、とりあえずそんな超常現象が完売にしては

高頻度で起こっているので、まだ狙っている方は、空いてるときに逐一予約サイトを

監視することをお勧めします!!