10月の『海賊』ぶりの人生二回目のバレエ。
熊川哲也さんのKバレエ『くるみ割り人形』をU25の3500円で。(大感謝)
まず、会場入ってパンフレット3000円に目がくらんだ。まじか。
歌舞伎座の歌舞伎一部見れちゃう値段だと貧困思考をフルに働かせた結果、
それでも購入。たぶん10年後の自分が喜ぶ。
なんかクリスマス仕様できらきらしてるし、キーホルダー(使い道のない)もついてて
見ててとても心地よい見た目をしてる。
中身は過去公演の写真をたくさん用いてあらすじ紹介。稽古風景、プロフィール等。
舞台評論家、舞踊評論家、音楽ライターさんの寄稿がとても読みごたえがあって満足。
たまに大型ミュージカルで内容のない写真だけのパンフレットを買ってしまった日には
開演前から盛り下がるから、文章があって嬉しかった。
自分の教養のなさに改めて落胆したけど、この作品は誰もが知る名作だという。
調べたら初台の新国立劇場も上演中だった。
渋谷に向かう電車で調べたから、会場間違えたかのと思って焦ったけどそういうことらしい。
演出・振付:熊川哲也
原振付:レフ・イワノーノフ
オリジナル台本:マリウス・プティパ
舞台美術・衣装:ヨランダ・ソナベンド
照明:足立恒
指揮:井田勝大
今(12/6 20:44)思い返して頭に浮かぶのは、美しい美術。
豪華絢爛なお屋敷のクリスマスパーティーの世界が舞台上に広がっていて、
クリスマスの日独特のあの暖かい空気に満ち溢れていて、それと対照的に
窓から見える暗くて寒そうな外。
この窓がなかったらここまで幻想的な雰囲気は出ていなかったと思う。
人生で初めてディズニーのエレクトリカルパレードを見たときの胸の高まりそのもの。
実に18年ぶりのきらっきらの胸の高まり。
それに、雪が降るシーンもまた美しい!
実生活では全く降らないでほしい雪も舞台上だととっても尊く、美しいものに見えた!
なんだあのセットは!
人形の国のシーンはどこも、裕福で数人兄弟のお家のおもちゃ箱を広げたような世界。
おもちゃの兵隊の行進が美しすぎて笑ってしまった。
はるか昔にテレビで見た北の行進よりもぴっちりそろっていた。
バレエダンサーすごい。
ほんとにすごいんだけど、人がコロナ禍に慣れてしまように、
どんなに超人技だとしても数回見たら飽きてしまうもの。
それでも「うおーー」と
唸る幸せな時間だった。
きっと演劇にしたら半分以下の上演時間にできそうだけど、
そこをわざわざ時間を止めて動きをしっかり見せるのがバレエ。
バレエのルール知らないから分からないけど
やっぱりストーリーの時間を止めて技を見せるだけの時間はもう少し短くしたほうが
作品として面白いかもと思った。
いやバレエ界では当たり前の見せ場かもしれないけど、
ペアが踊るたびにミニカーテンコール見たいのを×6ぐらいやると
ストーリーが大分間延びした印象があった。
そんなことも考えつつも本当に素敵な作品でした。
バレエ、また観たい。