『ジョジョ・ラビット』
気になってた『ジョジョ・ラビット』見てきた。
繊細な題材をポップに描くのはとても
リスクがあるし、真面目なことを真面目にいうことの数億倍難しい。
この作品はその点で、とっても優れてた。
ジョジョやユーゲントに志願した子どもたちにとって、ナチスとはただ「かっこいい集団」であり、ああゆうものに惹かれるのは現代の子供と変わりはない。
そこがしっかりと色鮮やかに描かれていたのは面白かった。「大人に見られたい」とかそういう気持ちがいっそうナチへの忠信を高める。
ナチスに参加するのは自然のことであり、
ユダヤ人が劣っているというのは決まっていること。
そこに疑いがなく無邪気に
「かっこいい」を求めて突き動かされる
子どもたち、これが怖かった。
いっときの気運で
歪んだ正義が掲げられ
盲目となった普通の人が
受動的に崇拝してしまう。
これが一番怖いことだと思う。
子ども視点だったゆえに、その純粋さが胸に響いた。
いろんな情報が錯綜する中で
わたしたちがナチスにならないようにするには
社会に流されず「自分の頭で考える」ことだと
改めて考えさせられた。
自分が考えたことは間違ってるかもしれないけど、一時の気運や流行に流されるままよりは
断然ましであると思う。
そんなようなメッセージを
ポップに扱うことで世界中に広められたのは
この作品の力だと思う。